十人十色 Colors of Diversity ブログ
- TOPページ
- ブログ 十人十色 Colors of Diversity
- 日本の文化・風習
- 人間万事塞翁が馬
- 1 2021年の終わりに
- 2 ことわざ
- 3 未来は自身の中にある
2021年の終わりに
皆さんこんにちは!
アース外語学院の藤原です。
2021年もあと数日で終わります。
皆さんにとって2021年はどんな年でしたでしょうか?
未だに収まらない新型コロナウイルスの世界的まん延と、様々な制限を受けている生活。
東京オリンピック・パラリンピックの開催。
オミクロン株の感染拡大。
新しい生活様式、新しい社会の始まり。
以上に挙げた4点は、2021年の日本におけるほぼ全ての方々が感じていらっしゃることではないでしょうか?
アース外語学院としては、特に、入国・入学を心待ちにしている学生の皆さんを受け入れる準備をしていたにもかかわらず、オミクロン株の感染拡大を理由として、再び入国ができない状態になったことが大きな出来事として挙げられます。
それでも、私にとっては、3月に第1期生が無事、アース外語学院を卒業して新たな進路に向かって旅立ったことが最も印象的な出来事だと感じています。
ことわざ
日本には、
人間万事塞翁が馬
という、ことわざがあります。
皆さん、ご存じでしょうか?
このことわざは、長い人生では楽しい事や嬉しい事もあれば、辛い事や悲しい事もあるけれども、何が幸福で何が不幸かは直ぐに決まるものではない。人生における幸不幸は予測しがたいということ。 幸せが不幸に、不幸が幸せにいつ転じるかわからないのだから、安易に喜んだり悲しんだりするべきではないというたとえとしてよく使われていて、私の大好きな言葉です。
元々は中国の古い書物「淮南子」に書かれています。
中国の北の方に、ある老人が住んでいました。
さらに北には胡(こ)という異民族が住んでおり、国境には城塞がありました。
ある時、その老人の馬が北の胡の国の方角に逃げていってしまいました。
この辺の北の地方の馬は良い馬が多く、
高く売れるので近所の人々は気の毒がって老人をなぐさめに行きました。
ところが老人は残念がっている様子もなく言いました。
「このことが幸福にならないとも限らないよ。」
そしてしばらく経ったある日、
逃げ出した馬が胡の良い馬をたくさんつれて帰ってきました。
そこで近所の人たちがお祝いを言いに行くと、老人は首を振って言いました。
「このことが災いにならないとも限らないよ。」
しばらくすると、老人の息子がその馬から落ちて足の骨を折ってしまいました。
近所の人たちがかわいそうに思ってなぐさめに行くと、老人は平然と言いました。
「このことが幸福にならないとも限らないよ。」
1年が経ったころ胡の異民族たちが城塞に襲撃してきました。
城塞近くの若者はすべて戦いに行きました。
そして、何とか胡から国を守ることができましたが、
その多くはその戦争で死んでしまいました。
しかし、老人の息子は足を負傷していたので、戦いに行かずに済み、無事でした。
未来は自身の中にある
皆さんは、このお話をどう受け止められたでしょうか?
私は、現在の新型コロナウイルスの猛威で、留学ができないでいる多くの皆さんの気持ちを想像しています。
確かに、留学できずに時間がただただ過ぎ去っている状況は、苦しいし、悲しいし、辛いことだと思いますし、
「人間万事塞翁が馬」のことわざのように、現在の状況から楽しいことや嬉しいことがやってくることを想像することは難しいことかもしれません。
ただ、この2021年が終わるこの機会に、もう1度想像してみてください。
もし今、皆さんが日本に留学ができているとしたら、皆さんは幸せだったでしょうか?
人によって感じ方は違うと思いますが、私は、今、皆さんが日本に留学ができていたとしても、皆さんは幸せだと感じていなかっただろうと考えています。
それは、「日本に留学できている」ことが当たり前であり、予定されていたことだからです。今、入国できていない状況は、当たり前ではなく、予定されていたことではない、だから悲しくて辛いと感じてしまいます。
その悲しさや辛さは、これからも一生続いていきますか?その悲しさや辛さを、これからも感じて生きていきたいでしょうか?
このことわざは、「今起きていることは、全て未来に繋がっている」ということを私に理解させてくれました。そして、今を自分自身がどう受け止めて、どう行動していくかで自分自身の未来が変わっていくんだと意識するようになりました。
そうすると、今の苦しみや辛さ、悲しさ、喜びや嬉しさが未来につながるものと受け止めることができるようになりました。そして、未来につながる行動をすることができるようになりました。
2021年も終わりを迎えて、2022年はやって来ます。
2022年になっても、すぐに日本にやって来て留学生活を送ることはできないでしょう。
そんな今、皆さんは何を感じて、どのような行動をしていきたいと考えていますか?
私は、皆さんと日本で笑顔でお会いできることを想像して、2022年を迎えることを考えています!
未来は自身の中にある!
本年もありがとうございました。来年も、どうぞよろしくお願い申し上げます。
皆さん、良いお年をお迎えください!!!